ポリスラインを翔びこえて

「……実物も何も見たわけではない」

蜂技はただ、遠くの一点を見つめていただけ。

「実在するもの、見たものだけを信じろ」

本当のことを話しているかどうかを確認してからでも契りは遅くなかったはずだ、と言いたそうなオヤジ。

「こっちの情報はまだ何も話していないし、正式な契りを交わしたわけでもない」

「上出来だ」

「どーも」

「……マコト、演技派を知っているか」

「演技派?」

「簡単に人を信用するな」

「……」

「敵は特にな」

「わかってる」


鼻っから信用はしていない。
ただ使える情報はしっかり使いたい所存。


「リュウよ、今のうち金庫番をもっと固めておけ」

「はい、かしこまりました」


オヤジは再び俺の目をじっと見る。


「マコト、他に何か言いたそうだな」

「……、」

「言ってみろ」

「……写真の件」

「ああ、そのことか」

「蜂技から全て聞いた」

「そうか……まあ、隠しておくことでもなかったか」

「……」

「蒼羽和誠に実の息子がいるだろう、知ってるか?蒼羽誠というやつだ」

「うん」
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