ポリスラインを翔びこえて

「お似合いだと思ったんだけどねー。姉御肌の彼女と甘えん坊キャラの弟くん」

「キャラかよ」

「生粋はとっくに卒業してるわよアラサー男が」

「じゃ、ハンカチ洗ったら例の通り送るから」

「ほなよろしく」


ひと目を避けて防犯カメラの死角で行われる取り引き。
一服の間もない会話と隠語。


振ったのか。じゃあ別にわざわざアオちゃんの口から話してもらわなくてもいいや。
話す必要ないから話してないだけ、それだけだった。

冷静な自分が変に嫉妬した自分へせせら笑い。


きみのことになるとたまに自分が行方不明になる。

けれどどれだけ自分を見失っても、必ず見つけ出してくれるのもきみ。


きみは今なにをしているんだろう。

そっち側の世界で正義のヒーローやってるのかな。

それなら俺は、こっちの世界でひずみを直してゆくよ。


準備は着々と進んでる。

烏轟組襲撃まであと3歩、といった具合かな。


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