ポリスラインを翔びこえて
*
『──警視庁は今日、指定暴力団・烏轟組の関連企業とみられる複数の会社に対し、一斉に捜査を行いました──』
テレビの中でアナウンサーが淡々と台本を読み上げていく様子をソファーから眺める。
スーツ姿の警察官たちがぞろぞろと建物へ入っていく映像が流れるが、目を凝らしてもアオちゃんの姿はなかった。
映像が切り替わり繁華街の映像が引きで映る。
『──また、関係者によりますと、烏轟組の主要な資金源の一つとみられていた繁華街の店舗からみかじめ料の支払いを拒否する動きが相次いでおり──』
「カシラ、この件は順調だ。蜂技がうまいことやってくれた」
「……よし、次の計画にいこう」
「引き抜くだけ引き抜いて骨抜き作戦、とかどうだ」
「センスない」
「内部崩壊一揆誘発計画」
「それいーね、採用」
「採用された……」
「こういうのは一気にいかなきゃね」
「一揆だけに……」
烏轟のシノギを遮断するのは警察に任せておけば大丈夫そうだ。