ポリスラインを翔びこえて


「おいおい、うちの息子に何してくれてんのぉ」


カチャ、と銃の音。

は、と我に返る。

濁るレンズ越しに、黒焦げハットがぶっ倒れてる。

……だっさ、なんでこんなとこで伸びてんの?

一気に涙が引いた。


「……なにこれ、誰がやったの?」


ぽろっとこぼれたセリフに対してここにいる全員が「は?」と声をそろえる。

いや何で綺麗にハモってんのみんな。


「お前だよ犯人は」

「え?私?てかあなた誰?」

黒焦げの子分かな?なんかおっさんを仕留めてる。

「正気かい、蒼羽ちゃん」

「さとみさん……」

「まーいいやぁ、とりあえずここ出るぞぉー、もうすぐ爆発する」

「ば、爆発!?」


烏轟の親分はセイ兄に銃を突きつけながら部屋の出口に向かってズカズカ歩く。

さとみさんと黒焦げ子分とそのおっさんも歩き出す。

え、烏魔は置いてくの?あなたの息子だよね!?
烏轟組って息子でも簡単に捨てちゃう正真正銘ガチ下劣組織!?

てか待って、炎くんも置いてくの!?
てかリュウさんは?いつの間に居なくなってない!?


頭がパニックになって混乱する中、近くでドカーーーーーン!と爆発音がした。


「うわぁっ!」


壁が揺れて時計やら掛け軸やら本棚やらが倒れてくる。
くずぼこりが天井の隙間から落ちてくる。

まずい、早く脱出しなきゃ出口が塞がってしまう。

立ち上がって痛む足を引きずりながら進む。

後ろを振り向いても煙や埃で何も見えない。

再び近くで爆発する。

急いで足音のする方へ走った。


崩れかけた屋敷を出るとそこには黒や赤の人々がぶっ倒れている。


「なに、これ……」

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