ポリスラインを翔びこえて

ここで戦争でも起きたのかと思うほど酷いありさまだった。

赫龍組と烏轟組の決闘の残骸を、炎上する屋敷が燦々と照らし出す。

その中にいる、門へ向かって歩く烏轟の親分たち。

このままセイ兄を人質にして逃げるつもりなんだ。
私はただホムラマコトを殺すために拘束されただけ。
私のせいで。私のせいできみは。

許せない。
あんなやつ、許せるわけない。

そう思って憎しみが動機となり再びその背中めざして蹴りを入れようと走り出そうとした、瞬間。


パーーーン!


夜空に響く大きな銃声。

「っ!」

目の前で赤が散る。

ドサッ、と倒れたのは、頭を撃ち抜かれた烏轟の親分。


「突入ーーー!」

それと同時にさとみさんが叫ぶ。

バタバタバタ、と沢山の足音が次から次に門から入ってくる。


「……え?」


どういうこと?
何が起きているのか、意味がわからなかった。

機動隊、消防隊、救急隊、自衛隊。
待ってましたと言わんばかりに大災害の現場を応援部隊たちが占めていく。

最初から、こういう作戦だったってこと?

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