ポリスラインを翔びこえて
繁華街で写真を捜していたら炎くんに会って、彼のお店に来て、ジンジャーエールを飲みながらたくさんお喋りして、それで首を……、
「思い出した?」
「私を殺す気だったの!?」
「ううん、泣かす気だった」
「え?炎くんって鬼畜なの!?」
「そうでもないよ」
「じゃあサイコパスなの!?」
「殺す気ないってば」
「変なことしないって言ったじゃん!」
「何もシてないよ」
「炎くんの嘘つき!」
「……そうかもね」
「っ、」
いたずらに笑う彼は私の胸をくすぐって黙らせる魔法をかけたらしい。
確かに彼の言うことは嘘ではない。
服も着てるしどこも痛くない。
強いて言うなら毎日見る同じ夢が今日は無かったくらいに私もぐっすり眠れたということだ。
「シャワーはあっち。着替えはそこのロッカー。荷物はその下。俺はもう一眠りする。ごゆっくり、アオちゃん」
そう告げて再び布団にもぐる彼は、少しだけ子どもっぽくてかわいいなと思った。