ポリスラインを翔びこえて

「そう……いや待って、焼死体は必ず検死に回されるから司法解剖で身元が割れるはずだよね?それなのになんで」

「内通者は警察だけじゃないってことだよ」

「ま、まさかマスコミや医者もグル…?」

「アオちゃんは知らないほうがいいかもね」

「……今のは聞かなかったことにするわ」


ふふ、と意味深な笑みを浮かべる炎くん。
きみの組織は想像以上に複雑らしい。


「……はあ、ほんと、なーんでそういうこと私に黙ってるのかな、みんな!」

「いや、この話は俺とリュウとオヤジと、アオちゃん以外は知らない。今のところはね」

「え……」

「まあそのうち生き還る予定だから。俺がいないと赫龍組も滅びてしまう」


まるで今日の晩ごはんはカレーの予定だから、とでも言うように軽やかに。


「もうっ、炎くんのばか!そんな軽口たたいて!私がどんだけ泣いたと思ってんのよ!」

「騙してごめんね」

「許さない!許してやるもんかっ」

「どうしたら許してくれる?」

「っ、もう私の前からいなくならないって約束して!」

「ふふ、約束する」

「……約束よ、絶対ね」

「うん、約束」


穏やかな口調で奏でる言葉。
それを聴くだけでいつのまにか落ち着いて癒やされるこころ。
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