ポリスラインを翔びこえて
……─────空がうっすら明るくなってきた。
軋むベッド。その上で交わるふたりの男女。
「はあ、はあ、っ……アオちゃん、もっと……」
「炎、くん……私、さすがに……もう限界……っ」
1年分、いや、18年分の空白を埋めるようにきみは私を味わって、すでに50回は果てているのだが。
深夜から続いたこの愛の旋律は陽が昇っても終止符を知らない。
「もっとちょうだい……アオちゃんっ、もう1回だけ……」
「ううーっ、だめぇ、もう1回って何回聞いたと思ってんのぉ……うわぁっ!」
抱きつこうとするきみを避けて身を翻すと、ドサッと派手にベッドから転げ落ちる全裸の私。
いてて、ヒジ入ったこれ。しばらくじんじんするやつ。
「……だいじょーぶ?」
ひょこ、とベッドから覗く白い髪。
疲れのつの文字も知らなさそうな顔だけど、ほんのり紅潮した頬は優しい瞳と同じ色だった。
吸い込まれそうな赤は余裕の笑みで私に熱い視線を送って、再び愛の旋律の舞台へいざなおうとする。