ポリスラインを翔びこえて



 * * *



現場デビューから1週間あまり。

先週の暴動について捜査した結果、元々縄張り争いが絶えないシマではあったものの、きっかけは烏轟組の粗相から始まったらしい。

ケリをつけるために暴動を仕掛けて、その報復のためにまた暴動が起きて。

やられたらやり返し、そしてやり返しのやり返し、さらにそのやり返しのやり返しのやり返し……馬鹿みたいだ。

復讐は復讐を呼ぶだけ。
どちらかが許さない限り終わらない。

復讐したって何も残らないのに、なんで繰り返すんだろう。



「字巡査長、5分ほど前に課長が呼んでいました」

「おう、さんきゅーなぁ」


小休憩から戻ってきた字巡査長はデスクを通り過ぎ課長席へ向かう。

しばらくして戻ってくると、そのコワモテな顔は気怠そうに歪んでいた。


「また面倒なタレコミだー。今夜は二丁目通りに行くぞ蒼羽ぁ」

「また暴動ですか」

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