ポリスラインを翔びこえて
「俺を捕まえるの?」
「回答次第では」
「ふふ、アオちゃん刑事かっこいいね」
「……ふざけないでホムラマコト、あなたは──」
言いかけた途中でホムラマコトの目つきが変わった。
刹那、視界がぐわんと傾く。
パアーーン!という発砲音と同時に、背中を地面に打ちつける痛みが走った。
「っう……」
「アオちゃんここは危険、今すぐ逃げて」
「……!?」
そう言うや否や私に覆い被さっていたホムラマコトは素早く立ち上がり音のした方向へ駆けていく。
一瞬のできごとだった。
上半身を起こして辺りを見渡す。
遠ざかる背中。遠くの群衆。叫び声。火花の音。消防車のサイレン。立ち込める煙。
弾丸を避けた…?
私が狙われたの?いや、ホムラマコト?それとも流れ弾?
ふと足下の近くに頭をぶち抜かれたサンタクロース人形がいた。
可哀想に。顔の半分が大破して、クリスマスまで残り1ヶ月を切ったが治癒できるだろうか。