ポリスラインを翔びこえて

「最近暴れん坊な輩がいてね。一般人を巻き込みたくないから仕方なくオモテに顔出してんだけど」

「烏轟組、だよね。烏魔(からすま)が現在のトップで赫龍組のシマで粗相があったから報復を……って、やばっ!い、今のナシ、聞かなかったことにして!」


どうやら喋りすぎたらしい、口を押さえて焦ってる。

きみの口からその名前が出るってことは、ただの刑事じゃない?


「ねえ、アオちゃんってもしかしてマル暴?」

「そ、そうよ……あの、今の聞かなかったことにしてね?」

「そっかあ……」

「聞いてる?さっきのナシね?」

「マル暴かあ……」

「…あ、聞いてなかったんだよかった」


ただでさえ警察官って知ったとき衝撃だったのに、そうきたか。

どうして神様はこんなにも意地悪なんだろう。

きみに近づけば近づくほど危険な境界に踏み込んでしまうことになる。

やっと見つけたのに。
やっと、きみと会えたのに。

今さらどうやって離れていけばいい?

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