ポリスラインを翔びこえて
「好きになったあとにそれを知って、でも気づいたら後戻りできないくらい好きになっちゃっていて、変装してこっそり会いに行って、それで……っ」
運命に逆らってでも、ずっと一緒にいたい。
そう思った。
「そっか……。ちなみに相手のどこを好きになったの?」
「……まっすぐな、ところ……」
「まっすぐ?」
「炎くんは、たとえ世間から悪者扱いされていても、ずっと自分の正義を信じている」
「犯罪に手を染めてでも貫く正義は、正義とは言わない。犯罪は悪だよ」
「それは法が勝手に決めてるだけで、それだけじゃ守れないものもこの世の中にはたくさんある。人を殴っちゃだめ、街に火を放っちゃだめ、お金を騙し盗っちゃだめ。そんな綺麗事が通用しないような複雑な世界だってあるんだ」
「まこちゃんはそんな世界で生きていないはずだよ」
「わかってる……っ」
でも、知ってしまったから。
炎くんがいなきゃ街の秩序は乱れる。