ポリスラインを翔びこえて



 *



年が明けて、お正月ムードから徐々にお仕事モードに切り替わっていく時期。

警察官に年末年始はないけれど、新年を迎えるということは一つの節目であるから気が引き締まる。

そんなとある休日の朝。


「真、ちょっといいか」

「うん?どうしたのパパ」


パパは何かを脇に抱えてリビングのテーブルに座る。
私もその向かいに座る。


「俺はな、お前を路頭に迷わせたくないんだ」

「ろ、路頭?なに急に」


こほんっ、とわざとらしい咳払いをし、四角い厚紙でできた何かをテーブルに置いて私の方へ寄せる。


「開けてみなさい」

「な、なにこれ……写真?」

「どうだ。凛々しくて芯の強そうな男だろう?」

「えーっと……そうだね、特にこの凛々しい眉毛はなんと言うかその……海苔みたいな?」


何だこの男の眉毛。油性ペンの超極太よりも太い直線は。昔のギャグ漫画に出てきそうな。

そして見事な七三分けのBangs!
おっと衝撃すぎて発音まで綺麗になってしまった。
こんなに完璧な分け目の前髪、今まで見たことない。

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