ポリスラインを翔びこえて
何を話せばいいのかわからない。
…あの時は何を話していても楽しかったのに。
どうしても彼に興味が湧かない。
…あの時はきみの素性を知りたくて仕方がなかったのに。
彼に触れても何も感じない。
…あの時は見つめられるだけでゾクゾクしたのに。
何が違うんだろう。
年齢?印象?雰囲気?態度?
今までどうしていたんだっけ。
距離の詰め方がわからないし、好意を抱かれていることに対して応え方もわからない。
自然に、運命に導かれるように、無意識に惹かれ合う。
それは決してありふれたものじゃなかったんだ。
「真さん、楽しくないですか」
「っえ!?あ、いや、楽しくないわけではないと思います…」
「……嘘つかなくても大丈夫です。素直におっしゃっていただいても怒りません。あなたは思っている以上につまらなさそうなお顔でした」
「す、すみません……」