意地悪なボイスアクターの危険な執着愛から逃れたい
「実はね、私もちょっとだけ、やってみたのよ」
「え?」
小声で桃美さんが言い、思わず目が点になった。
「夫と子供が寝たあとこっそりとね」
そう言って桃美さんがうふふっ笑うので涙がこぼれた。
「ええ!? どうしたの!? 紗枝ちゃん!」
「す、すみません。桃美さんがまさかやってくれてるって思わなくて」
「やだぁ~泣くほど!? そんなに喜んでくれるなんて嬉しいわ」
私の方がずっと嬉しい。
自分の興味あるものを誰かが一緒になってやってくれる。
こんなに嬉しいことはない。
私は昨日、桃美さんが引いただなんて考えていたことが申し訳なくなった。
本当にこの人は良い人だ。
人を信用することが怖くなっていた私にとって桃美さんは救世主だった。
それでも信用はできなかった。
また裏切られるのが怖かったから――
麗依がいれば大丈夫と頑張ってきたが、こうやって会社に1人でも仕事と関係ない話ができる人がいることが心の底から嬉しかった。
「私はキリアン推しだわ」
桃美さんがウキウキした顔で私に言った。
「あ、お目が高い」
桃美さんが持っているポスターでもキリアンが1番、真ん中の目立つ場所にいた。
そこから3人後ろにリーガル様がいる。
「やっぱりリーガルだけキャラクターボイス書いてない」
私は落胆して言った。
他のキャラクターの下には小さく『CV:名前』が載っているのに、リーガル様のところは何も書かれていなかった。
「やっぱしエレベーターで会ったのは、その人だったのよ」
桃美さんが、まるで探偵のように考え込んだ。
「でも、まだ話すチャンスはあるわね」
「チャンス?」
桃美さんがポスターの端を指したので、それを目で追った。
そこには何と特別副音声の文字が書かれていて出演が数名の声優の名と最後に『リーガルの声優』と書かれていた。
「副音声!?」
「しかも、これ生放送でやるらしいわよ」
驚いて桃美さんを見るとニヤリと笑った。
「え?」
小声で桃美さんが言い、思わず目が点になった。
「夫と子供が寝たあとこっそりとね」
そう言って桃美さんがうふふっ笑うので涙がこぼれた。
「ええ!? どうしたの!? 紗枝ちゃん!」
「す、すみません。桃美さんがまさかやってくれてるって思わなくて」
「やだぁ~泣くほど!? そんなに喜んでくれるなんて嬉しいわ」
私の方がずっと嬉しい。
自分の興味あるものを誰かが一緒になってやってくれる。
こんなに嬉しいことはない。
私は昨日、桃美さんが引いただなんて考えていたことが申し訳なくなった。
本当にこの人は良い人だ。
人を信用することが怖くなっていた私にとって桃美さんは救世主だった。
それでも信用はできなかった。
また裏切られるのが怖かったから――
麗依がいれば大丈夫と頑張ってきたが、こうやって会社に1人でも仕事と関係ない話ができる人がいることが心の底から嬉しかった。
「私はキリアン推しだわ」
桃美さんがウキウキした顔で私に言った。
「あ、お目が高い」
桃美さんが持っているポスターでもキリアンが1番、真ん中の目立つ場所にいた。
そこから3人後ろにリーガル様がいる。
「やっぱりリーガルだけキャラクターボイス書いてない」
私は落胆して言った。
他のキャラクターの下には小さく『CV:名前』が載っているのに、リーガル様のところは何も書かれていなかった。
「やっぱしエレベーターで会ったのは、その人だったのよ」
桃美さんが、まるで探偵のように考え込んだ。
「でも、まだ話すチャンスはあるわね」
「チャンス?」
桃美さんがポスターの端を指したので、それを目で追った。
そこには何と特別副音声の文字が書かれていて出演が数名の声優の名と最後に『リーガルの声優』と書かれていた。
「副音声!?」
「しかも、これ生放送でやるらしいわよ」
驚いて桃美さんを見るとニヤリと笑った。