意地悪なボイスアクターの危険な執着愛から逃れたい
「そ、その声、わざと……ですか?」
思わず口からこぼれた声は、震えていた。
「声? わざとって?」
彼は、とぼけるように聞き返した。
「その声。わざと、作ってるんですか」
「さあ、どうだろうね」
はぐらかすように笑うと、彼はまた一歩、距離を詰めてきた。
私は反射的に後ずさったが、すぐに背中がデスクの端にぶつかった。
もう、下がれない。
「逃げ場、なくなっちゃったね」
彼は、そう言いながら、私の顔を覗き込むように上体を傾けた。
至近距離で見る顔は、反則的なくらい整っていて、思考が一瞬止まった。
香水なのか、それとも洗剤の匂いなのか、ふわりと甘い香りが鼻先をかすめる。
心臓が痛いくらいに鳴っていて、それが彼にまで聞こえているんじゃないかと思うと、余計に苦しくなった。
「な、なんで、こんなところまで来て」
「なんでだと思う?」
彼は、片手をデスクにつき、私を囲うようにして立った。
逃げ場は、完全になくなった。
思わず口からこぼれた声は、震えていた。
「声? わざとって?」
彼は、とぼけるように聞き返した。
「その声。わざと、作ってるんですか」
「さあ、どうだろうね」
はぐらかすように笑うと、彼はまた一歩、距離を詰めてきた。
私は反射的に後ずさったが、すぐに背中がデスクの端にぶつかった。
もう、下がれない。
「逃げ場、なくなっちゃったね」
彼は、そう言いながら、私の顔を覗き込むように上体を傾けた。
至近距離で見る顔は、反則的なくらい整っていて、思考が一瞬止まった。
香水なのか、それとも洗剤の匂いなのか、ふわりと甘い香りが鼻先をかすめる。
心臓が痛いくらいに鳴っていて、それが彼にまで聞こえているんじゃないかと思うと、余計に苦しくなった。
「な、なんで、こんなところまで来て」
「なんでだと思う?」
彼は、片手をデスクにつき、私を囲うようにして立った。
逃げ場は、完全になくなった。