意地悪なボイスアクターの危険な執着愛から逃れたい
近くのカフェに村田と入り要望を那原は伝えた。

すべてを新人マネージャーに伝えるとコーヒーを一口飲んだ。


「わかりました。では、共演者の方は近づけないようにします。連絡先も、事務所からNGとお伝えしますので」


村田は、そう言って頭を下げた。


「申し訳ございません。前任者から、あまり引き継ぎの時間がなくて」

「いや、村田さんが謝ることじゃないよ」


那原は、静かにそう言うと、また一口コーヒーを飲んだ。

村田が口をつけていないコーヒーをちらりと見る。


「冷めちゃうよ」

村田は、恐縮したようにコーヒーカップに口をつけたが、熱かったのか、小さく肩を震わせた。


「前のマネージャーは、俺のことが苦手で辞めた、っていうのは聞いてる?」

「あ、はい、少しだけ」

「そう」


村田は恐る恐る口を開いた。


「あの……ダメ元で、聞いてもいいですか」

「何?」

「その、テレビ出演のお話が来ておりまして」
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