歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
献本の送り先を聞かないといけない。
あと、完成した表紙は先輩経由で送られてきたので、デザインの依頼料の話がうやむやになっている。
きっちり払ってしまって、彼女に借りは作りたくなかった。

【おー、できたんだ。
依頼料はいらないよ。灯真(とうま)に彼女ができたお祝い】

「……は?」

返事が表示された画面を見ながら何度か、瞬きをしていた。

【どういうこと、ですか?】

【小さい頃から灯真を揶揄うのが好きでさ。
ほらアイツ、いっつも真顔じゃん?
どうやったら笑うんだろうって】

その興味はわかるだけに、なんともいえない。

【まあ灯真は私の子分ってだけでそれ以上でも以下でもないから】

安心させようというのだろうが、子分とはさすがに酷い。

【あと、私ちゃんと、女性のパートナーがいるんだ。
あー、そうだ。
依頼料くれるっていうなら、美味しいお菓子、送ってよ。
彼女が甘いもの、大好きなんだ】

わかった、ありがとうございますと返事をし、アプリを閉じる。

「なーんだ、そういうこと」

私にも似たような従兄がいるからよくわかる。
小さい頃はよく、いじめられた。
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