歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
「私、小説を書いているんですが、登場人物のアクスタ作ってイベントのときに自分のブースに飾りたいんです。
で、できたら同人誌の表紙も書けたらいいなー、……なんて」

これは密かな私の野望だ。
自分のブースを自分の世界観で飾りたい。
それを目標に頑張っている。

「小説って一次?
二次?」

「一次です」

「だったら誰か絵師に頼めばいいんじゃないか。
コミッションサイトなんていっぱいあるんだし」

彼の言うことはもっともだが、違うんだと首を横に振った。

「一度、依頼してみたんですが、どーしても満足できなくて。
いえ、絵師さんが仕上げてくれたのは本当、私になんてもったいないくらい素晴らしい絵だったんです。
でもやっぱり、自分が思ったのとはなんか違ってですね。
これは自分で描くしないなって練習を始めたんです」

「意外とちゃんとしてるんだな、お前」

「……意外は余計です」

不満で頬を膨らませたら、灯守先生がおかしそうに笑う。

……あ。
笑うんだ。

初めて見る灯守先生――いや、この場合は朝倉先輩の笑顔に胸がとくんと鼓動した。
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