歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
死ぬほど残念に思っていたら、ぱっとまた画面に現れた。

『まあ、戻せば戻るのがデジタルのいいところです』

なんとなく、画面の向こうで朝倉先輩が眼鏡を上げている気がした。

『ネコで送りますので……』

「猫?」

急ににゃんこが出現し、私の首が横に倒れる。

『ああ。
通称ですよ。
ネコスタファイルの拡張子が.necなので、界隈では〝ネコ〟と呼んでいます』

「えっ、ヤバ。
可愛い」

なんとなく朝倉先輩が猫の首根っこを掴んで差し出してくるのを想像してしまった。
きっと猫は黒猫だ。
なぜかそんな気がする。
そして私が先輩に差し出す猫は三毛猫だ。

『可愛いのはいいですが……そうですね。
次回までの課題として、今、思い浮かべた猫の絵を描いてください』

「へっ!?」

慌てているうちに先輩からファイルが送られてくる。
さらに画面が切り替わり、なにかをさらさらと先輩は描きだした。
すぐにそれは猫だとわかる。
食い入るように先輩が描いているのを見つめる。
迷いなく大胆に引かれる線。
かと思えば幾重にも線を重ね、柔らかい毛を表現していく。

『白石さんを猫にするとこんな感じでしょうか』

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