歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
けれど先輩……灯守先生が猫の絵をささっと描くのを見ながら、私との差を感じた。
あそこまで行くのに私は何年、かかるんだろうか。

「ううん、弱気になっちゃダメよ、なつみ」

先輩が送ってくれた猫の絵を開く。
本当に柔らかそうな毛並みの、可愛い三毛猫だ。

「というか、なんで三毛猫?」

あのとき、私が先輩に差し出すのは三毛猫だと想像していたが……ただの偶然、だよね?



いつもどおり仕事をしながら帰ってからは絵の課題をこなす。
うんうん唸りながら猫の絵を描いているうちに、次の土曜になった。
今日も前回と同じく、レッスンが始まる。

『前回の課題の猫ですが』

共有している朝倉先輩のネコスタに私の描いた猫が表示される。

『白石さんらしい、可愛い猫だと思います』

その言葉は褒められたような気がして嬉しくなった。

『ただ、猫の関節というのはこうなっているので、前足はこんな感じに描くと自然になります』

横に資料として実際の猫の写真が表示され、それに線を引きつつ私の絵にも赤が入った。

『あと……』

先輩の説明を聞き逃しまいと集中して聞きながら、描かれる線を凝視する。
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