歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
……これって早くも、私の夢が叶うということですか……?

「……本当に大丈夫でしょうか」

『はい。
でもまあ、来年の文市のときは新しいアクスタを見ながら、去年の私は下手だなーって苦笑いしているでしょうが』

「……そんな気はします」

思わず苦笑いが漏れる。
しかし、自分のブースに、自分で描いたイラストで作るアクスタが飾れるとなると俄然やる気が出てきた。
こんな提案をしてくれた朝倉先輩に感謝だ。

『そうだ』

今日のレッスンはもう終わりという頃になって、先輩が思い出したかのように声を上げる。

『読みましたよ、白雨さんの本』

「えっ、あっ、ああーっ!」

そのまま感想を言われるのが怖くて、思わずヘッドセットを投げ捨てそうになった。
先週、先輩が注文してくれて次の日には速攻で発送したので、もう着いているのは知っている。
けれどなにも言わないからスルーなのかと思っていた。

「あの、感想はお手柔らかにお願いします」

無意識に手が、ヘッドセットを浮かしたり戻したりする。

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