歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
「白石さんが仕事を抱えすぎになっているのに気づきませんでした。
先輩失格です」

「先輩失格なんてそんな!」

私がひと言、キャパオーバーになっていると相談すれば済む話だったのだ。
けれど忙しさで視野が狭くなってひとりで片付けなければと思い込んでいた。

「私が早く朝倉先輩なり、誰かに相談すればよかっただけなので。
気を遣わせてすみません」

今度は素直な気持ちで頭を下げる。

「だから。
白石さんが謝る必要はありません。
落ち着いたのなら、今抱えている仕事を整理しましょう。
僕が引き受けられる分は引き受けますし、無理なら他の人に振ります」

「よろしくお願いします」

慰めるように軽く二度、先輩の手が私の肩を叩く。
その瞬間、不覚にも涙腺が緩みそうになった。

「白石さん?」

心配そうに先輩が眉を顰める。

「あ、いえ!
さっきまでメンタル追い詰められてたから、気が緩んじゃって。
心配かけて、すみません。
早く戻って仕事の整理、しましょう」

僅かに濡れる目尻を拭い、最後に鼻を啜って笑う。

「無理はダメですよ、無理は」

「もう大丈夫です。
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