歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
朝倉先輩だって元気だけが私の取り柄って知ってるじゃないですか。
ほら、行きましょう?」

先輩の手を引っ張って促す。
朝倉先輩は歩く冷凍庫なんて呼ばれているけれど、中に入っているのは甘いアイスばかりだ。
それだけは断言できた。



「課題ができてません……」

週末のレッスン、正直に朝倉先輩へ現状を報告した。
なにを言われるのかとどきどきしながら待つ。

『まあ、よくあることです』

「へ?」

苦笑気味に言われて驚いた。
てっきり、その程度の気持ちだったのかとか怒られるものとばかり思っていた。

『そういうときは一旦離れて、インプットに回ったほうがいいです。
漫画でも、アニメでも、映画でも』

「そういうもんなんですね」

『そういうもんなんです』

なんだか急に気が軽くなって、くすくすと笑ってしまう。

「灯守先生もこういうこと、あるんですか」

ただの興味本位だったといっていい。
けれど、参考にしたい気持ちもあった。

『もちろんです』

「ちなみに先生はなにをするんですか」

『僕ですか?
僕は掃除です』

「はふぇ?」

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