歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
ベージュのパーカーにラベンダー色のロングプリーツスカート、それにスニーカーと斜めがけにしたキャンバス地のバックを下げた私。
一歩前にはスーツ姿の朝倉先輩。
そんな姿で背の高い先輩と小柄な私が並ぶと、社会人のお兄ちゃんと高校生の妹のように見えた。

五分も歩かないうちに、目的の家電量販店に着く。

「二階です」

「はーい」

迷わず進む先輩について歩く。
すぐに液タブなどが展示してあるコーナーが見えてきた。

「おおっ。
いっぱいありますね」

「そうですね」

朝倉先輩はすでに吟味に入っているのか左手で右肘を軽く支え、拳を顎に当てて考え込んでいる。

「朝倉先輩はどれを使ってるんですか?」

「僕ですか?」

姿勢を解き、先輩は私の顔を見た。

「僕はこの、16インチの液タブです」

先輩が指さした液晶タブレットへと視線を向ける。

「え、十万超えてるんですが!
たっか!」

「液タブはそれくらいしますよ」

「ふぇー」

それくらい当たり前って顔をしている先輩の横で、猛烈に頭の中で電卓を叩いていた。

「もしかして僕と同じものを買おうと思っていましたか?」

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