歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
「だったら今のままで大丈夫です。
もっと大きな画面が欲しくなったとか、今のタブレットだと操作が不便だとかになってきてから、液タブの購入を考えはじめたら十分です」

「わかりました、そうします」

渋々ではあるけれど、液タブの購入を断念した。
先輩の言うことも一理あるし。

それでもいろいろ確認している先輩の横で、名残惜しく液タブを試してみる。
書き慣れていないのもあるだろうが、確かに先輩の言うとおり下位モデルよりも今使っているタブレットのほうが描きやすい気がした。

「朝倉先輩はどれ買うんですか」

「僕ですか」

私に声をかけられ、真剣に液タブを見つめていた彼が顔を上げる。

「今と同じミドルクラスの24インチにするか、プロフェッショナルモデルの22インチにするか悩んでいます」

「へー。
……って。
24インチのでも二十万超えてますし、プロフェッショナルのほうはさらに倍ですが!」

「そうなんですよ、悩みます」

とか言うわりに先輩は真顔で悩んでいるようには見えない。

「てか、とっても、とーっても失礼な質問なのは百も承知ですが、朝倉先輩のお給料って……」

そろりと先輩に尋ねていた。
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