歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
「フォローはしていません。
リスインしているだけです」

「リスイン……」

そんな、フォローせずにこっそり観察するなんて卑怯な。

「今はそんなことは問題ではありません」

睨んだけれど先輩はあっさり話を元に戻してきた。
〝そんなこと〟って私には大問題ですが?

「一太郎を使っているんだったら、NecBookは諦めてください」

「え、どうして……?」

ずっといつかNecBookを買うのを目標にお金を貯めてきたのだ。
……まあ、遅々として貯まっていないが。
なのに急に諦めろとか言われても困る。

「NecBookでは一太郎は使えません」

「嘘ですよね?
そんなの嘘ですよね?」

詰め寄ったけれど、先輩は静かに首を横に振るだけだった。

「そんなー」

膝から崩れそうになって台に手を突いていた。
まさか、そんな罠が仕掛けてあるなんて思わない。
一太郎を諦めればいいだけの話だが、一太郎からWordに乗り替えて小説を執筆するなんて無理。
絶対、無理。
私はアイツと一生、わかりあえる気がしない。

「まあ、買う前にわかってよかったですね」

慰めるように先輩が私の肩を叩いた。

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