歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
「凄いです!
水族館のポスター依頼が来るなんて灯守先生、凄いです!
ますます尊敬します!」

両手で先生の手をがしっと掴み、顔を見上げる。
依頼が来るのも凄いし、きちんとイメージを描きつつ先生のタッチなのがまた凄い。

「お、おう」

私はこんなに感動しているというのに、先生は目を大きく見開き面食らっているように見えた。

「依頼っていっても面倒ごとを押しつけられてる部分もあるんだけどな」

「でもこうやってポスターになって貼ってあるってことは、クライアントの要求に不足なくしっかり答えてるってことじゃないですか!
それがいかに難しいことか……!」

いつもの仕事を思い出し、疲労感が襲ってくる。
情報が不足していたり、反対に盛りすぎたりしている営業部の広告や商品部のパッケージ案に何度、頭を悩ませたことか……。

「まあ、そういう部分では今の仕事が役に立ってるかもな」

彼が苦笑いを浮かべ、いつもポーカーフェイスの彼でも実は私と同じ思いなのだと気づいた。

「てか、あのポスター欲しいです!
水族館の人に頼んだら、掲示終了後にもらえないかな……」

どこかにスタッフはいないのかときょろきょろと見渡す。

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