歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
「朝倉先輩、ありがとうございます!
これでなんとかなりそうです!」

あとは簡単にプロットを詰めて、書き始めればいい。

『お力になれたのならよかったです。
ところでそれ、締め切りはいつですか』

「来月十二日が入稿デッドラインです!」

『へ?』

ひと言発し、先輩が固まった。

「朝倉先輩?
せんぱーい?
あれ、画面が固まったのかな?」

『すみません、固まってません』

画面の向こうで先輩が眼鏡を上げたのが見えたので、別に不具合ではないようだ。

『今、来月十二日がデッドラインと聞こえた気がしたのですが』

「そうですよ」

『今日、十八日ですよね?』

「そうですね」

『あと三週とちょっとしかありませんよ?』

「あー、気づいちゃいましたか」

頭を掻いて誤魔化してみせたが、先輩の心配は晴れそうにない。

『もしかして薄い本ですか。
そうですよね?』

先輩はどうかそうであってくれと縋るようだ。

「そーですね、この感じだと最低五、六万字はいりますね……。
いや、それで収まるのか?」

気分が乗るとどんどん長くなっていくたちなので確約ができない。
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