歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
協議から戻ってきた上司と朝倉先輩からは、パッケージデザインから全部やり直し、ただし発表日の変更はなしという、地獄のような決定が伝えられた。

「ひーっ!
残業ー!」

もう時間もないので私と朝倉先輩は宣伝広告部に出向となった。
その場でスピーディに判断していかなければ間に合わない。
私は補佐だが、同人誌の入稿まで日がないのに痛い。

「パッケージのデザイナーから、無断でAIに学習させて使われたので、もう二度と我が社の依頼は受けないと断られました」

「ひーろーおーかーさーんー」

「ひぃっ!
ごめんなさい、ごめんなさい」

小さく悲鳴を上げ、頭を抱えて怯えたように広岡さんは謝ってくるが、かまっている暇はない。

「他のデザイナーを当たれ」

「付き合いのあるデザイナー全員に当たったんですが、納期がほぼゼロなので無理だと断られました」

上司の言葉にひとりが答え、ああーっと落胆の声が部署中に響く。

「さらに残念なお知らせです。
ポスターデザイナーもやはり無断AI学習でたいそう怒ってらして、断られました」

ふたたび部署中からああーっと声が響いた。

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