触れられなくても、君がいい。 ――青い二人の、遠距離ロマンス。
 ◇

 食後はすぐに、茹だるようなアスファルトの熱気の中、目的の遊園地へと向かった。

 到着して最初に選んだのは、フィニッシュで激しい水飛沫を浴びる急流滑りのようなジェットコースターだ。
 平日の昼間とはいえ、夏休みに入った学生たちでそこそこ混み合っている。

 列に並び始めると、航が口を開いた。

「来たことあるんでしょ? ここ」

「うん」

 少し歩くけれど塾から徒歩圏内なので、塾の子たちと息抜きとして何度か遊びに来たことがある。

「友達と?」

「そうだよ」

「…………」

 意味深な沈黙を落とされ、ハッとする。

 もしかして――『友達』の中に男子がいたかどうかを気にしている、とか。
 多少は察しが良くなった私は、そんなことを思った。

 実際は、女の子だけのグループだったけれど。
 はっきりと聞いてこない彼に、こちらから弁明するのもなんだか悔しくて、訂正せずに黙っておいた。
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