触れられなくても、君がいい。 ――青い二人の、遠距離ロマンス。
その後、お互いの修学旅行の話になった。
事前に「見せて」とお願いしていた、学校で購入した写真を見せ合う。
彼が持ってきてくれたものの中には、悠也くんや去年の肝試しで見かけた地元の子たちが写っていた。
そこに、葉月ちゃんは写っていなくて――密かに安堵する。
「これが、サッカー部で仲いい奴で……」
航は、写真を指しながら教えてくれるけれど。
「…………」
男の子らしい指先。
Tシャツから漂う、洗剤の香り。
それらのせいで、話はまったく頭に入ってこなかった。
航は、私が二年坂を背景に撮った、何の変哲もない制服姿の写真を、じっと見つめていた。