触れられなくても、君がいい。 ――青くて甘い二人の遠距離ロマンス。
◇
みんなで荷物を運び、ガラスのドアをくぐる。
ロビーに足を踏み入れると、正面の大きな窓いっぱいに、青い空と海、白砂のコントラストが広がっている。
初めてこの景色を目にしたときの感動が蘇る。
一昨年は私の高校受験、昨年は凪沙の中学受験で来られず、宿泊するのは三年ぶりだ。
ふわり、と鼻先を掠める潮の香りが、私を日常の喧騒から遠ざけ、特別な時間へと誘い込んでくれる。
その光景に見惚れていると、航が隣にやってきた。
「荷物置いたら……俺の部屋、来てくれない?」
落とされた声とその瞳は、甘さを帯びている。
心臓が、ドキンと跳ねた。
「誕生日プレゼント、渡したいから」
今年は夏期講習の都合で誕生日当日には来られず、すでに私は十七歳になっていた。
「うん……」
思わず目を逸らしながらも、小さく頷いた。
みんなで荷物を運び、ガラスのドアをくぐる。
ロビーに足を踏み入れると、正面の大きな窓いっぱいに、青い空と海、白砂のコントラストが広がっている。
初めてこの景色を目にしたときの感動が蘇る。
一昨年は私の高校受験、昨年は凪沙の中学受験で来られず、宿泊するのは三年ぶりだ。
ふわり、と鼻先を掠める潮の香りが、私を日常の喧騒から遠ざけ、特別な時間へと誘い込んでくれる。
その光景に見惚れていると、航が隣にやってきた。
「荷物置いたら……俺の部屋、来てくれない?」
落とされた声とその瞳は、甘さを帯びている。
心臓が、ドキンと跳ねた。
「誕生日プレゼント、渡したいから」
今年は夏期講習の都合で誕生日当日には来られず、すでに私は十七歳になっていた。
「うん……」
思わず目を逸らしながらも、小さく頷いた。