触れられなくても、君がいい。

エメラルドグリーンのシーグラス


 翌朝。私は十三歳になった。

 甘えん坊な弟・湊人(みなと)に「たんじょうび!」と手を引かれ、朝食会場に向かった。

 配膳を手伝う航を、こっそりと目で追った。

 昨日、誕生日のことを伝えていたから、何か言ってくれるかもしれない――。
 そんな期待で胸が高鳴っていたけれど、彼は淡々とテーブルを回るだけだった。

 やっぱり、会ったばかりの女子の誕生日なんて、わざわざ祝ったりしないだろう。
 沈んだ気持ちを誤魔化すように、平気なふりをした。


 ところが。

 会場を出るタイミングで、嬉しい誘いがあった。


「シュノーケリングとか……興味ある?」
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