触れられなくても、君がいい。 ――青くて甘い二人の遠距離ロマンス。
「…………」
小宮山の言っている意味は、わかる。
感情に任せて学校を飛び出すなんて、褒められたことではない。
でも、今は――どうしても航と会いたいんだ。
「……じゃあねっ」
返す言葉が見つからないまま、階段を下りた。
彼が背後から何かを言ってくることは、なかった。
時計を見れば、航が東京に着くまではまだ余裕がある。
こんなに急ぐ必要なんてない。
それなのに、私の足は止まらなかった。
会いたい。一秒でも早く。
改札を抜け、ホームへと続く階段を駆け下りると、滑り込むように電車へ飛び乗った。
息を切らしながら座席に腰を下ろし、震える指先でメッセージを送る。
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私も学校を出て、東京行きの電車に乗ったよ。
早く会いたい。
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