触れられなくても、君がいい。 ――青くて甘い二人の遠距離ロマンス。

「知っててあの写真見たら、辛いよな。俺、自分がその立場になるまで気づかないとか……」

 そして、ようやくこちらを見た。

「顔見て謝りたくて……来た。本当にごめん」

 後悔に染まっているその声が、切なかった。
 絡めた指先に、きゅっと力を込めた。

「……ありがとう。話してくれて」

 お礼を伝えると、航は目を伏せた。

「私のは、ただのやきもち。嫌な態度とって、ごめんね……」
 
 ただ素直に、謝った。

 繋いだ手の感触に勇気をもらい、胸の奥につかえていた問いを口にする。

「葉月ちゃんって……やっぱり航のこと、好きなのかな」

 不安な響きを帯びてしまった声に、航は「え?」と振り向いた。

「ないでしょ」

 そして、あっさりと否定した。
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