触れられなくても、君がいい。 ――青くて甘い二人の遠距離ロマンス。
「……どうして?」
もう三年前のことだけれど、彼女は『航のことが大好き』と私に言った。
写真越しでも、その想いは変わっていないのではと感じてしまったけれど。
航本人に伝えたことは――実は、ないのだろうか。
「あいつ、今まで何人も彼氏いたし」
「……えっ。そうなんだ」
思いがけない事実に、思わず目を見開く。
でも、それは――。
「『航が振り向かないから』、とか……」
私の言葉に、航は眉をひそめ、宙を見た。
「いや……ないと思うよ」
そう言いながら、引き寄せたアイスティーに口を付けた。
彼自身がそう思っているのなら、これ以上追及するのは野暮かもしれない。
けれど、もし――同じ街で育ち、いつも近くにいる彼女が、本当に航を想い続けていたら。
航は、どうするのだろう。