触れられなくても、君がいい。 ――青い二人の、遠距離ロマンス。
 ◇

 全員分の肝試しが終わった。
 航は知らない男の子と組んで石段を上っていたけれど、涼しい顔をしていた。

 みんなで、先ほどの三毛猫を囲み、撫でていると。
 少し離れた場所で談笑する数人の中に、航はいた。

 そしてその腰には、葉月ちゃんがぴたりと腕を回していた。


「あ……それじゃあ、私、夕食の時間もあるのでこれで」

 たまらず、周囲に小さく告げて立ち上がる。
 見送ってくれる子たちに手を振り返し、逃げるように神社を後にした。

 航とは、別々に帰りたかったのだ。
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