触れられなくても、君がいい。 ――青い二人の、遠距離ロマンス。
「葉月のこと、気になる?」
そう問いかけられるも、重い首を「……ううん」と横に振った。
「すごく……可愛い子だよね」
足元を見つめながら、呟く。
「えー? 普通に夏帆ちゃんのほうが可愛くね?」
「…………」
悠也くんの物言いは、カラッとしているものの。
男子からそんなことを言われたのは初めてで、なんて返せばいいのかわからない。
やっぱり、同い年でも住む街や人が違うだけで、価値観も距離感もだいぶ違うのかもしれない。
航が手紙でくれた嬉しい言葉たちも――ただの「挨拶」や「日常」に過ぎなかったのかもしれない。