触れられなくても、君がいい。 ――青い二人の、遠距離ロマンス。
◇
到着した小さなスーパーで買い出しを終えた。
航が買ったのは、宿で使うのだろう業務用の洗剤など。
そして「腹減ったから」と、カップラーメンをひとつ。
航はレジ横のポットでお湯を注いで作ったそれを持ち、スーパーを出ると、慣れた足取りで目の前にあるビーチへと向かっていく。
そして、海を望める場所にある古びたベンチに腰掛けた。
私もそっと並んだ。
歩いてくる間に出来上がった麺の蓋を剥がし、脇にあるゴミ箱へ入れた航は、隣で軽快な音を立てて食べ始めた。
ジャンクな醤油の匂いが、潮風に混じって漂ってくる。
「……なんで、買い出し誘ったの」
この状況がよくわからず、尋ねてみる。
航は湯気を見つめながら、ぽつりと呟いた。
「明日の朝、帰るんでしょ? ……全然喋ってないし」
「…………」
私と、喋りたいのだろうか。
何と聞き返せばいいのかわからず、波音に沈黙を埋めてもらった。
やがて、カップの縁から顔を上げた航は――突拍子もない問いかけをしてきた。
「夏帆って、俺のこと、まだ好き?」
到着した小さなスーパーで買い出しを終えた。
航が買ったのは、宿で使うのだろう業務用の洗剤など。
そして「腹減ったから」と、カップラーメンをひとつ。
航はレジ横のポットでお湯を注いで作ったそれを持ち、スーパーを出ると、慣れた足取りで目の前にあるビーチへと向かっていく。
そして、海を望める場所にある古びたベンチに腰掛けた。
私もそっと並んだ。
歩いてくる間に出来上がった麺の蓋を剥がし、脇にあるゴミ箱へ入れた航は、隣で軽快な音を立てて食べ始めた。
ジャンクな醤油の匂いが、潮風に混じって漂ってくる。
「……なんで、買い出し誘ったの」
この状況がよくわからず、尋ねてみる。
航は湯気を見つめながら、ぽつりと呟いた。
「明日の朝、帰るんでしょ? ……全然喋ってないし」
「…………」
私と、喋りたいのだろうか。
何と聞き返せばいいのかわからず、波音に沈黙を埋めてもらった。
やがて、カップの縁から顔を上げた航は――突拍子もない問いかけをしてきた。
「夏帆って、俺のこと、まだ好き?」