触れられなくても、君がいい。 ――青い二人の、遠距離ロマンス。
「……はっ?」
間抜けな声を出しながら、勢いよく航のほうを見た。
彼はこちらではなく暗い海を見つめたまま、カップラーメンの続きを啜っている。
何を、言っているんだろう。
からかわれているのか。それとも――牽制されているのか。
ただただ困惑したままでいると、ゆっくりと視線を向けられた。
まっすぐに目が合って、全身が固まってしまう。
「…………まだ……」
声が、震える。
「まだ、好き……じゃないよ……もう、諦めたもん」
素直には、なれなかった。