恋を知らないきみへ
道路から玄関までのアプローチには小さな植栽が並んでいて、脇には子ども用の自転車が停まっている。
玄関横の窓からは、明るいリビングの灯りがちらりと見えた。
「この玄関の雰囲気もさ、ご夫婦がけっこうこだわったんだよ」
「……ふーん」
「なに、その反応」
「いや、人によってこだわりって様々だなって」
「そりゃそうでしょ」
そんな当たり前のやり取りをしながらインターホンを押すと、ほどなくして玄関扉が開いた。
「小関さん!」
明るい声と一緒に顔を出したのは、高瀬由佳さんだった。
ゆったりしたワンピースの上からでも、お腹がふっくらしているのが分かる。
「お久しぶりです。今日はありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそ来てくださって嬉しいです。どうぞー!上がってください」
ほっとするような柔らかい笑顔に迎えられて、私も自然と笑みを返した。
「お邪魔します」
靴を脱いで上がって揃えていると、奥からぱたぱたと軽い足音が近づいてくる。
「ほのかちゃーん!」
予想通りの勢いで元気よく飛び出してきたのは、ひとり娘の紬ちゃんだった。
肩につくくらいの髪を二つに結んでいて、ふわっとしたチュールのワンピースがよく似合っている。
「わぁ、紬ちゃん!久しぶり。背、伸びたんじゃない?」
しゃがんで目線を合わせて笑いかけると、紬ちゃんも嬉しそうににこっと笑う。
「うん!もう一年生だもん!」
「そっかあ。初めて会った時は保育園だったもんね」
「あのね、つむぎのランドセル、ピンクなんだよ!」
「えっ、ピンクなんだー!あとで見せて!」
そうやって話していると、紬ちゃんがふと私の後ろを覗き込んだ。
その視線の先にいるのは、当然木ノ下くんだ。
玄関横の窓からは、明るいリビングの灯りがちらりと見えた。
「この玄関の雰囲気もさ、ご夫婦がけっこうこだわったんだよ」
「……ふーん」
「なに、その反応」
「いや、人によってこだわりって様々だなって」
「そりゃそうでしょ」
そんな当たり前のやり取りをしながらインターホンを押すと、ほどなくして玄関扉が開いた。
「小関さん!」
明るい声と一緒に顔を出したのは、高瀬由佳さんだった。
ゆったりしたワンピースの上からでも、お腹がふっくらしているのが分かる。
「お久しぶりです。今日はありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそ来てくださって嬉しいです。どうぞー!上がってください」
ほっとするような柔らかい笑顔に迎えられて、私も自然と笑みを返した。
「お邪魔します」
靴を脱いで上がって揃えていると、奥からぱたぱたと軽い足音が近づいてくる。
「ほのかちゃーん!」
予想通りの勢いで元気よく飛び出してきたのは、ひとり娘の紬ちゃんだった。
肩につくくらいの髪を二つに結んでいて、ふわっとしたチュールのワンピースがよく似合っている。
「わぁ、紬ちゃん!久しぶり。背、伸びたんじゃない?」
しゃがんで目線を合わせて笑いかけると、紬ちゃんも嬉しそうににこっと笑う。
「うん!もう一年生だもん!」
「そっかあ。初めて会った時は保育園だったもんね」
「あのね、つむぎのランドセル、ピンクなんだよ!」
「えっ、ピンクなんだー!あとで見せて!」
そうやって話していると、紬ちゃんがふと私の後ろを覗き込んだ。
その視線の先にいるのは、当然木ノ下くんだ。