恋を知らないきみへ
知らない大人がひとり増えているのだから、気になるのは当たり前である。
「……おにいさん、だれ?」
紬ちゃんが遠慮なく聞く。
木ノ下くんは一瞬だけ困ったように目を細めた。
「あー……」
私がどう紹介しようか迷ったところで、由佳さんが笑いながら口を挟んだ。
「ほのかちゃんと一緒にお仕事してる人なんだって」
「お仕事の人?」
「そう。今日は一緒におうちのお話聞きに来てくれたの」
紬ちゃんは「ふーん」と言いながら木ノ下くんをじっと見上げる。
見られている本人は、明らかに居心地が悪そうだった。
「木ノ下です」
彼がとりあえず名乗ると、紬ちゃんは小さく首をかしげた。
「きのした……おにいさん?」
“きのしたおにいさん”という呼び名に、申し訳ないけど吹き出す。
笑いをこらえる私をジロリと睨んだあと、木ノ下くんは目を泳がせながら言葉を探していた。
「きのした、たすく。名前が、たすく」
その返しがあまりにも不慣れで、普段会社では絶対に見ることのない困惑している様子の木ノ下くんを横目で見てしまった。
でも紬ちゃんはまったく気にしていない。
「ふーん。たすくくん!よろしくね!」
そう言って、彼女はあっさり私の手を引っ張って、リビングへ連れていこうとしている。
「ほのかちゃん、こっちこっち!ママがね、いちごジュース出してくれるって!いちご好き?」
「ほんと?いちご大好きだよ!楽しみだなー」
「……おにいさん、だれ?」
紬ちゃんが遠慮なく聞く。
木ノ下くんは一瞬だけ困ったように目を細めた。
「あー……」
私がどう紹介しようか迷ったところで、由佳さんが笑いながら口を挟んだ。
「ほのかちゃんと一緒にお仕事してる人なんだって」
「お仕事の人?」
「そう。今日は一緒におうちのお話聞きに来てくれたの」
紬ちゃんは「ふーん」と言いながら木ノ下くんをじっと見上げる。
見られている本人は、明らかに居心地が悪そうだった。
「木ノ下です」
彼がとりあえず名乗ると、紬ちゃんは小さく首をかしげた。
「きのした……おにいさん?」
“きのしたおにいさん”という呼び名に、申し訳ないけど吹き出す。
笑いをこらえる私をジロリと睨んだあと、木ノ下くんは目を泳がせながら言葉を探していた。
「きのした、たすく。名前が、たすく」
その返しがあまりにも不慣れで、普段会社では絶対に見ることのない困惑している様子の木ノ下くんを横目で見てしまった。
でも紬ちゃんはまったく気にしていない。
「ふーん。たすくくん!よろしくね!」
そう言って、彼女はあっさり私の手を引っ張って、リビングへ連れていこうとしている。
「ほのかちゃん、こっちこっち!ママがね、いちごジュース出してくれるって!いちご好き?」
「ほんと?いちご大好きだよ!楽しみだなー」