恋を知らないきみへ
さっきまで私の隣でジュースを飲んでいたはずの紬ちゃんが、いつの間にか立ち上がっている。
「見る?」
「えっ、いいの?」
「いいよ!」
「……今?」
ふふっと笑ってしまうと、紬ちゃんはぴょんぴょん飛び跳ねながら「今!」と力強くうなずいた。
「ほのかちゃん、こっち来て!あと、たすくんも!」
突然名指しされて、木ノ下くんの手が止まる。
しかも、ちょっと名前が違う。
……紬ちゃんは、和ませの天才だ。
また吹き出しそうになって、なんとか我慢した。
そんな横で、木ノ下くんが頑張って訂正している。
「……俺、たすく。た、す、く」
「たすくくん!」
紬ちゃんは当然のようにそう言って、木ノ下くんの袖をぐいっと引っ張った。
木ノ下くんの顔に、露骨な困惑が浮かぶ。
でも高瀬さんご夫婦の前で振り払うわけにもいかないのか、ぎこちなく立ち上がった。
「紬、引っ張らないの」と、少し慌てたように由佳さんが止めに入ろうとするも、紬ちゃんは首を振って私と木ノ下くんの手を小さな手で引いて歩く。
「だって見せたいんだもん!」
そのまま私たちは、リビング横のスタディスペースへ移動することになった。
「見る?」
「えっ、いいの?」
「いいよ!」
「……今?」
ふふっと笑ってしまうと、紬ちゃんはぴょんぴょん飛び跳ねながら「今!」と力強くうなずいた。
「ほのかちゃん、こっち来て!あと、たすくんも!」
突然名指しされて、木ノ下くんの手が止まる。
しかも、ちょっと名前が違う。
……紬ちゃんは、和ませの天才だ。
また吹き出しそうになって、なんとか我慢した。
そんな横で、木ノ下くんが頑張って訂正している。
「……俺、たすく。た、す、く」
「たすくくん!」
紬ちゃんは当然のようにそう言って、木ノ下くんの袖をぐいっと引っ張った。
木ノ下くんの顔に、露骨な困惑が浮かぶ。
でも高瀬さんご夫婦の前で振り払うわけにもいかないのか、ぎこちなく立ち上がった。
「紬、引っ張らないの」と、少し慌てたように由佳さんが止めに入ろうとするも、紬ちゃんは首を振って私と木ノ下くんの手を小さな手で引いて歩く。
「だって見せたいんだもん!」
そのまま私たちは、リビング横のスタディスペースへ移動することになった。