ピンチの時にさっそうと現れたヒーローは、見た目以外は高スペック男子でした。
「そういえば、ナターシャがウィズの姿がぶれて見える時があるって言っていたのは、呪いで姿が変えられていたからだったのね」
 改めて契約をかわそうと話し合い、契約書作成に執事が席を外した時、お茶を飲んでいたアメリアがふと思い出したように言った。

「そんなことがあるのか。そういえば光魔法は浄化が使えるから、呪いも場合によっては解くことができるのか?」
 首を傾げるウィズに、アメリアが目を輝かせる。

「じゃあ、光魔法の上位者に相談したら、ウィズの呪いも解けるかもしれないってことね!」
「そう、うまくいくかは分からないですが、その可能性はあるかもしれないですね。解けなくとも、何かしらの助言はもらえるのではないかと」
 今後は上司になる予定だからとちゃっかりその場に同席していたランバードが、用意されていた軽食をつまみながら答える。

「そっか。どこに問い合わせたらいいのかな?神殿?」
「どうですかね。力の強いものほど神殿所属になるでしょうけど、上位の方につなぎをとるにはまず伝手を探さないと難しいかと」
 真剣な顔で相談を始める二人に、ウィズがのんきに首を横に振る。

「別に無理しなくても、仮面があれば人前でも問題ない」
 実はひそかに仮面が気に入っている様子のウィズに、アメリアが呆れたような目を向ける。

「問題はあるでしょう。私は気にしないけど、やっぱり四六時中仮面をつけているのは大変だし、護衛してもらってても不審者として、入れてもらえない場所も出てきそうだし」
「……だめか?」
 残念そうに肩を落とすウィズに、ランバードが不思議そうな目を向ける。

「元の顔に戻りたくないのか?いくら通気性は良いといっても、視界が遮られて死角ができそうだし、邪魔じゃないか?」
「……元の顔に戻っても注目はされるし、煩わしい事も多い。呪いを完全に解くんじゃなく、効果半減くらいにしてもらえないものか……」
 真剣な声音で悩みだすウィズに、アメリアとランバードは顔を見合わせた。

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