離婚届を渡された契約妻ですが、罪を抱えたエリート外科医の愛が重すぎます
真裕に好かれていないことは分かっていたが、こんな条件を持ちかけられるほどだとは思っていなかった。遥は真裕と夫婦になれることに喜びすら覚えていたというのに、この結婚に対する互いの温度差を思い知らされて、しばし呆然としてしまう。
「どうだ? この条件を、どう思う?」
沈黙にじれたように意見を求められて、遥は咄嗟に家のことを口にした。
「ですが……これは政略結婚です。お互いの家の利益のために結婚するんですから、離婚したら困るのではありませんか。真裕さんは冬月総合病院の跡継ぎになるのだと聞いています。だから、病院の利になる妻が必要だと」
そして遥も、清白家の政治基盤をより磐石なものにするために地域を支える大病院の院長の妻になるようにと父から命じられている。互いに簡単に離婚できる状況ではない。
しかし、そんな反論は予想の範疇だったのか、真裕は表情を変えずに頷いた。そして確固たる口調で答える。
「それなら心配はいらない。そもそも俺は病院の跡を継ぐ気はないからな。今はまだ家の方針に従っているが、離婚と同時にはっきりと意志を表明するつもりでいる」
「どうだ? この条件を、どう思う?」
沈黙にじれたように意見を求められて、遥は咄嗟に家のことを口にした。
「ですが……これは政略結婚です。お互いの家の利益のために結婚するんですから、離婚したら困るのではありませんか。真裕さんは冬月総合病院の跡継ぎになるのだと聞いています。だから、病院の利になる妻が必要だと」
そして遥も、清白家の政治基盤をより磐石なものにするために地域を支える大病院の院長の妻になるようにと父から命じられている。互いに簡単に離婚できる状況ではない。
しかし、そんな反論は予想の範疇だったのか、真裕は表情を変えずに頷いた。そして確固たる口調で答える。
「それなら心配はいらない。そもそも俺は病院の跡を継ぐ気はないからな。今はまだ家の方針に従っているが、離婚と同時にはっきりと意志を表明するつもりでいる」