離婚届を渡された契約妻ですが、罪を抱えたエリート外科医の愛が重すぎます
 要するにそれらは政治家の仕事とは切り離せないものであり、自分たちの結婚もそこからは逃れられないということだ。

 遥はどこか暗鬱とした気持ちになってしまう。

「なぜ口利きなんてものが必要になるんでしょう……」

 それは問いかけというよりもぼやきに近いものだった。

 口利きが必要とされる構造は実感として理解している。どれだけ制度を整備しても、実際に運用してみれば問題はそこかしこで起こってくる。それをうまくやりくりして調整する側面が政治家にはあるのだ。

 それは分かっている。分かっているのだが――

 真裕は苦く顔をしかめつつも律儀に説明をくれた。

「……本来なら、順番に回るはずのものが回らない。担当が違う、部署が違う、年度が変わる、予算が変わる。――そのたびに止まる。そこで、君の父上の顔があると話が早くなる。そういうことがあるんだ」

 だが、遥はそれでは納得できない。

「それって結局、正規ではない方法で話を進めているのと同じ、ですよね……?」
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