離婚届を渡された契約妻ですが、罪を抱えたエリート外科医の愛が重すぎます
「お母さんの病室に花を飾りたかったの。早く治ってほしいから」
俯いてスカートの裾をいじりながら、言い訳のように口にする。すると、ふわりと頭を撫でられる感触があって、遥は顔を上げた。途端、少年の優しい微笑みが視界に飛び込んできて、どきり、と胸が音をたてる。
「だったら、代わりにお母さんの絵を描いて贈ろう。きっとそのほうが喜んでくれる」
そう言って、持っていた画用紙と色鉛筆を貸してくれたのだった。
聞けば、彼は小学校の宿題で絵を描くために病院に来たのだという。だから、一緒に描こうと誘ってくれた。
二人は病院のラウンジの片隅にあるテーブルを借り、画用紙を広げた。
「そういえば、名前はなんていうの?」
彼にそう尋ねられた遥は覚えたてのひらがなで余っていた紙に「みやのはるか」と書いた。このときはまだ母の姓を名乗っていた。
「遥ちゃんか。僕は冬月真裕っていうんだよ」
そうして二人は絵を描きながら、いろいろな話をした。
これまで母と二人で暮らしていたから、母が入院してしまってとても寂しいこと。
今は祖母の家で暮らしていること。
俯いてスカートの裾をいじりながら、言い訳のように口にする。すると、ふわりと頭を撫でられる感触があって、遥は顔を上げた。途端、少年の優しい微笑みが視界に飛び込んできて、どきり、と胸が音をたてる。
「だったら、代わりにお母さんの絵を描いて贈ろう。きっとそのほうが喜んでくれる」
そう言って、持っていた画用紙と色鉛筆を貸してくれたのだった。
聞けば、彼は小学校の宿題で絵を描くために病院に来たのだという。だから、一緒に描こうと誘ってくれた。
二人は病院のラウンジの片隅にあるテーブルを借り、画用紙を広げた。
「そういえば、名前はなんていうの?」
彼にそう尋ねられた遥は覚えたてのひらがなで余っていた紙に「みやのはるか」と書いた。このときはまだ母の姓を名乗っていた。
「遥ちゃんか。僕は冬月真裕っていうんだよ」
そうして二人は絵を描きながら、いろいろな話をした。
これまで母と二人で暮らしていたから、母が入院してしまってとても寂しいこと。
今は祖母の家で暮らしていること。