離婚届を渡された契約妻ですが、罪を抱えたエリート外科医の愛が重すぎます
遥は反射的に口を開いて、けれど、言うべきなにかが見つからず、唇をわずかにわななかせただけで終わってしまう。
なにもない、なんて誤魔化すつもりはなかった。
理人は遥たちが契約結婚だと知っている。真裕にずっと夫婦でいたいと思ってもらえるように遥が頑張ろうとしていたことも。
ただ、短い間にいろんなことがあったから、なにをどう伝えたらいいのかすぐに考えがまとまらなかった。
そんな遥の反応を目にして、理人がかすかに苦笑する。
「やっぱりな。お前が寂しいなんて、らしくないと思ったんだよ。でも、どうしたんだ? 真裕とはうまくいってそうだったじゃないか」
そう問われると、全てのきっかけになったあの朝へと思考が収束していく。
「離婚届を、渡されたの」
遥がぽつりと言うと、理人はわずかに目を見開き、「そうか……」と納得したように息を吐いた。
「三年まで、あとどれくらいだっけ」
「……二ヶ月と少し」
「そろそろ準備をってことだよな」
「うん。……でも私、記入しておくように言われて思わず『いやです』って言っちゃったの。そうしたら、真裕さんもどこか迷ってる……みたいな顔をして……」
なにもない、なんて誤魔化すつもりはなかった。
理人は遥たちが契約結婚だと知っている。真裕にずっと夫婦でいたいと思ってもらえるように遥が頑張ろうとしていたことも。
ただ、短い間にいろんなことがあったから、なにをどう伝えたらいいのかすぐに考えがまとまらなかった。
そんな遥の反応を目にして、理人がかすかに苦笑する。
「やっぱりな。お前が寂しいなんて、らしくないと思ったんだよ。でも、どうしたんだ? 真裕とはうまくいってそうだったじゃないか」
そう問われると、全てのきっかけになったあの朝へと思考が収束していく。
「離婚届を、渡されたの」
遥がぽつりと言うと、理人はわずかに目を見開き、「そうか……」と納得したように息を吐いた。
「三年まで、あとどれくらいだっけ」
「……二ヶ月と少し」
「そろそろ準備をってことだよな」
「うん。……でも私、記入しておくように言われて思わず『いやです』って言っちゃったの。そうしたら、真裕さんもどこか迷ってる……みたいな顔をして……」