離婚届を渡された契約妻ですが、罪を抱えたエリート外科医の愛が重すぎます
「でも、そんなやり方……真裕さんはきっといやがる」
「いやがられたら終わりなのか?」
「……」
「違うだろ。遥は、終わらせたくない」
理人の視線が遥の胸の奥を見通そうとするみたいに突き刺さる。
「離婚したくないんだろう?」
「……っ」
遥は答えられなかった。
離婚したくない。心からそう思っている。真裕とずっと夫婦でいられたらどんなにいいだろう。
――でも。
遥はいまだ心を決めかねていた。
自分の夫婦でいたいという願望を果たして真裕に押し付けていいのか。
遥は、グラスの縁に指先を押し当てた。時間が経って少しぬるくなった日本酒は、今の中途半端な心持ちを表しているようで苦い思いが込み上げる。
「……理人」
「うん」
「私……分からないの。私たちは離婚すべきなのか」
理人は、少しだけ苦笑して、それから真剣に眉を寄せた。
「遥。真裕が離婚したいのは、お前が嫌いだからじゃない。冬月家と叔父さんがいやなんだ」
――本当に?
真裕は昔から遥を拒絶していたではないか。それで遥が嫌われていないなどとなぜ言える?
「いやがられたら終わりなのか?」
「……」
「違うだろ。遥は、終わらせたくない」
理人の視線が遥の胸の奥を見通そうとするみたいに突き刺さる。
「離婚したくないんだろう?」
「……っ」
遥は答えられなかった。
離婚したくない。心からそう思っている。真裕とずっと夫婦でいられたらどんなにいいだろう。
――でも。
遥はいまだ心を決めかねていた。
自分の夫婦でいたいという願望を果たして真裕に押し付けていいのか。
遥は、グラスの縁に指先を押し当てた。時間が経って少しぬるくなった日本酒は、今の中途半端な心持ちを表しているようで苦い思いが込み上げる。
「……理人」
「うん」
「私……分からないの。私たちは離婚すべきなのか」
理人は、少しだけ苦笑して、それから真剣に眉を寄せた。
「遥。真裕が離婚したいのは、お前が嫌いだからじゃない。冬月家と叔父さんがいやなんだ」
――本当に?
真裕は昔から遥を拒絶していたではないか。それで遥が嫌われていないなどとなぜ言える?